「スラックス」と「トラウザーズの違い」
パンツとズボン、スラックスとトラウザーズ…… いまいち違いがわかりにくいこれらの名称、一体なにがどう違うかいえる人はどのくらいいるでしょうか?
https://pants.jp/blogs/journal/1004
前回の記事で、パンツとズボンの違いは日米英の言語の違いが大きく関わっているとわかりましたが(前回の記事はこちら)、今回も同様、違いが区別されづらく、日米英で異なる意味に変わる「スラックス」と「トラウザーズ」についてご紹介します。
スラックス(slacks)
スラックスは、上下揃いでない長ズボンのこと。
語源となったアメリカ英語の「スラック(slack)」には、緩い・たるんだなどの意味があり、純粋にゆとりのある長ズボンのことを指します。
最近ではスリムに矯正されたタイトなものもスラックスと呼んだり、セットで付いてくるスーツのズボンのことをスラックスと呼んだりする風潮がちらほら見受けられるのですが、基本的には太もも周りにゆとりを持たせたズボンがスラックスで正解。中央にセンタープレスの入ったものがポピュラーです。
〈アメリカ〉
ゆとりのあるシルエットを中心としたパンツ類全般の名称:「スラックス(slacks)」
〈イギリス〉
スラックス:※イギリスではほとんど通じません。
トラウザーズ(trousers)
トラウザーズは、スーツで着用されるズボンやドレッシーな単体の長ズボンのこと。
アメリカでも一部地域では使われているため、「トラウザーズ」=スーツの長ズボンやカチッとした綺麗めの長ズボンという認識でOKですが、メインはイギリスで多用されている言葉になりますのでアメリカ圏では注意が必要。
スラックスはカジュアルなものやスポーティーなものも含めて呼ばれることがしばしばありますが、トラウザーズはフォーマルなアイテムしかほぼ指しません。トラウザーズ(trousers)の英語表記から複数形のsを除いた「トラウザー(trouser)」では、ドレッシーな半ズボンを指す言葉になります。
〈アメリカ〉
スーツに履くドレッシーなパンツ:「スーツパンツ(suit pants)」「ドレスパンツ(dress pants)」「ドレススラックス(dress slacks)」
〈イギリス〉
スーツに履くドレッシーなパンツ:「トラウザーズ(trousers)」
いかがでしたか?
スラックスは比較的カジュアルなものも含まれ、トラウザーズはドレッシーなものが一般的と分類されていながらも、スラックスはアメリカ、トラウザーズはイギリスでしか通用しないことが判明しました。
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